2.財務管理の手法と活用方法
(1)財務管理の種類についてはコチラ
(2)実数分析の方法
② 3期比較貸借対照表分析
B/Sを3期分対比し、資産・負債の増減状況を比較する。
◆ チェックポイント1
(大枠で傾向をとらえる)
a 売上の増加率と総資産の増加率の関係
売上高増加 > 総資本増加 ・・・ 判定○
売上高増加 = 総資本増加 ・・・ 判定△
売上高増加 < 総資本増加 ・・・ 判定×
b 自己資本比率(総資産に占める自己資本の割合)は高まっているか
◆ チェックポイント2
(資金の調達と運用(使途)をつかむ)
a 良好な状態
内部留保(利益の蓄積)で設備投資している
内部留保(利益の蓄積)で売掛金の増加分を調達している
内部留保(利益の蓄積)で在庫の増加分を調達している
内部留保(利益の蓄積)で借入金の返済財源を調達している
b 好ましくない状態
欠損の補填のために支払手形、買掛債務が増加した
欠損の補填を資産の処分でおこなった
欠損の補填のために借入金が増加した
資金分析から判断すべき点
③ 資金繰り分析
(イ) 資金繰り表の作成
資金繰り表は法的な規則はなく自社において資金不足ならないために収支のバランスをチェックすることが目的であるから、形式にこだわらず一番使いやすい自社の内容に合った形式で活用すればよい。
(ロ) 資金不足対策
資金不足が発生したときの原因によって対応策を考える必要がある。
短期的不足の原因
・ 賞与等、人件費支出が特定の月に集中
・ 急激な収益の現象、または費用の増加
長期的な場合
・ 利益がかなり減少した(又は赤字が発生)
・ 設備投資に伴う運転資金の流用
・ 回収条件の変更