3.中期経営計画策定の目的
中期経営計画の策定にあたっては、下記のような目的や効果が期待される。
・ 環境の変化に対応する。
・ 羅針盤としての役割。
・ 経営革新を行う。
・ 重点課題を早期に解決する。
・ 企業内ブレーンを結集する。
・ 全社的コンセンサスが得られる。
・ 未来的思考を習慣化できる。
・ リクルートの有力な武器となる。
中でも特に「組織的な求心力を高める」、および「企業の繁栄・発展のシナリオづくり」がもっとも大きな役割として認識される。
(1)組織的な求心力を高める
組織的な求心力とは、企業に対するユメである。
ユメとは、創造的革新性をもった人材が、企業に対してアイデンティティがもてる〈経営ビジョン〉と、それに基づく中期経営計画(サクセスストーリー)と、その具現化へと、感性に訴える側面をもった企業カルチャー要素を強めることが必要である。
(2)企業の繁栄・発展のための戦略シナリオづくり
企業が発展していくためには、どのような戦略を立てていくべきなのかを考える際、次の2点がポイントとなる。
1. 経営理念・長期ビジョンの再認識
企業存在のビジョンを通じて、顧客や社会の発展に対して、どのような貢献をするのかという、自社の方向性を明確化すること。
2. 勝ち残る企業としての条件づくり
想定される社内外との環境変化との対応で、「成長機会の要因」と「成長を阻む脅威要因」を含めて、自社の将来の状況分析を行い、未来における自社像を中期経営方針・計画として描くこと。