計画推進体制の確立と進捗管理方法-その1-

 

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1.トップマネジメントが計画推進に果たすべき役割

 

 

 (1)経営方針・計画発表 

 

 経営方針、計画を実現化させる第1歩は、全員参加の経営を宣言し、その姿勢、態度を確立することである。

 経営方針が策定され、経営計画が策定されれば、次はそれを全員に徹底し、的確な方向に導く必要がある。

 幹部社員クラスだけが知っているだけではダメであって、トップの経営方針を末端まで浸透させ、会社員の意識改革をはかっていかなければならない。

 それによって、経営計画必達への必要性と、革新へ向かっての経営課題を、全員が自己の課題と認識して、”燃え”かつ”闘う”精鋭集団化していくのである。

 

 (2)トップの姿勢と熱意 

 

 経営計画は、トップの経営理念が具象化されて経営方針となり、計画として具体的に示されたものである。

 ゆえに、どんなことがあっても経営計画を遂行していくという、強い熱意と執念がなければならない。

 企業によっては、経営計画を策定しても、それが日常の管理とは無縁になり、次第に社員が関心を示さなくなる例をしばしば見受ける。

 そもそも、【なぜ経営計画を作成するのか】という原点にさかのぼって考えるべきである。

 経営計画は、全社員のもてる能力を開化させ、使命感を具現化する方向に有効に結集させるものである。

 そのために長期ビジョンを掲げ、実現させようとする思想であるから、単に趨勢を数値で示したものであってはならない。

 管理者および全従業員が、現状よりも目標に向かって、絶えず向上して行くような、挑戦意欲がなければならないのである。

< 社長の仕事 >

 □ 社長の本来の仕事は、5年後や10年後、
   何で飯を食うのかを、今から考え、手を打つことである。

 □ 企業の「改革」は、社長の仕事であり、
   社長のみができることである。

 □ 幹部や社員の意見を採用して、民主的に決定し、
   実行しても良い結果が得られない場合は、社長の責任である。

 □ 社長の仕事は、専務以下ができない事柄であり、社内の誰よりも、
   一番大きい重要な仕事に従事していなければならない。

 □ 社長が社員レベルの仕事をしている企業は、
   長期的に見ると、決して発展しないはずである。

 □ 社長は、社員より幹部クラスを育成する仕組みを創ること。
   幹部が育てば、幹部が社員を育ててくれるからである。

 


計画推進体制の確立と進捗管理方法-その2-