計画推進体制の確立と進捗管理方法-その2-

 007

その1は、コチラをご覧ください。

 

2.計画完遂に向けた管理体制の確立

 

 これからの厳しい経営環境下に勝ち残るためには、以下のような管理体制が強く要請される。

・ 環境、情勢の変化を的確に捉えて適切な手を打てる体制

・ 企業規模に合った管理システムが確立された体制

・ ロス、ミスのない効率的な管理利益の得られる体制

・ 連絡、コミュニケーションの徹底による総力結集体制

・ 当日発生、即日処理が確立された体制

・ 環境変化を早く的確に読み取り、素早く先手を打つ体制

・ リスクを未然に回避する体制

・ 安定利益を確保し、生産性を高める先行管理が確立された体制

 

 (1)計画完遂に向けた管理機能

 

 通常、マネジメントサイクルというと、P(Plan)→D(do)→C(check)→A(action)であるが、現実の管理としては、〔C→A→P→D〕という進め方をすべきである。

 つまり、C(チェック)=評価の掘り下げにより、その体験を企業のノウハウとして集積して、次のA→P→Dに移行していかねばならないからである。

・ 年間で管理すへきもの

・ 仕事の区切りで管理すべきもの

・ 月間で管理すべきもの

・ 旬間または週間で管理すべきもの

・ 毎日チェックすべきもの

 

 (2)先行管理の重要性

 

 経営はすべて業績で評価される。

 したがって、経営管理の重点は、計画・目標管理にある。

 当月にあらわれた業績は、過去に挑戦し、行動した結果である。

 また当月挑戦行動した結果は、1~3カ月先の業績として実現される。

 したがって、計画・目標管理とは、たんなる当月までの業績結果の検討のみに終らせるという、後ろ向きの管理であってはいけない。

 明日へのより高い成果計画・目標を必達していくために、当月までの実績、活動実態を分析をする。

 その上に立って翌月以降の予測をシビアに行う。

 それに対してどの様な重点対策をどう立案し、達成へ挑戦していくのかという、先行管理と行動でなければならないのである。

 そのためには、少なくとも1~3年期間の、中・長期経営計画の中で、今期を、また当月をみつめることである。

 あわせて3~6カ月先の動向から、的確、適切なチェックを行って、先見(チェンジ)→先手(チャンス)→先攻(チャレンジ)の行動をする必要がある。

 先見とは時間の先取りであり、先手とは知恵を結集することであり、先行とはライバルをリードして業績を先取りすることである。

 

 (3)経営会議の活用 

 

 経営会議の有用性については、議論を持たないが、目的をないがしろにしてはまったく意味がなくなる。

 そもそもの目的をもう一度、認識いただきたい。

 

 < 経営会議の目的 >

・ 経営計画どおりの成果必達

・ 結果とその計画の差異の発見と、それを解決する具体策

・ 経営計画意識の自覚

・ 先行管理(先見→先手→先攻)、差額挑戦の実践策の検討

・ トップ、経営幹部の考え方、会社の方針=経営価値判断基準の周知徹底

・ 各部門間の問題について調整

・ 経営幹部の全社的視野と認識に立った対応行動力