2.計画完遂に向けた管理体制の確立
これからの厳しい経営環境下に勝ち残るためには、以下のような管理体制が強く要請される。
・ 環境、情勢の変化を的確に捉えて適切な手を打てる体制
・ 企業規模に合った管理システムが確立された体制
・ ロス、ミスのない効率的な管理利益の得られる体制
・ 連絡、コミュニケーションの徹底による総力結集体制
・ 当日発生、即日処理が確立された体制
・ 環境変化を早く的確に読み取り、素早く先手を打つ体制
・ リスクを未然に回避する体制
・ 安定利益を確保し、生産性を高める先行管理が確立された体制
(1)計画完遂に向けた管理機能
通常、マネジメントサイクルというと、P(Plan)→D(do)→C(check)→A(action)であるが、現実の管理としては、〔C→A→P→D〕という進め方をすべきである。
つまり、C(チェック)=評価の掘り下げにより、その体験を企業のノウハウとして集積して、次のA→P→Dに移行していかねばならないからである。
・ 年間で管理すへきもの
・ 仕事の区切りで管理すべきもの
・ 月間で管理すべきもの
・ 旬間または週間で管理すべきもの
・ 毎日チェックすべきもの
(2)先行管理の重要性
経営はすべて業績で評価される。
したがって、経営管理の重点は、計画・目標管理にある。
当月にあらわれた業績は、過去に挑戦し、行動した結果である。
また当月挑戦行動した結果は、1~3カ月先の業績として実現される。
したがって、計画・目標管理とは、たんなる当月までの業績結果の検討のみに終らせるという、後ろ向きの管理であってはいけない。
明日へのより高い成果計画・目標を必達していくために、当月までの実績、活動実態を分析をする。
その上に立って翌月以降の予測をシビアに行う。
それに対してどの様な重点対策をどう立案し、達成へ挑戦していくのかという、先行管理と行動でなければならないのである。
そのためには、少なくとも1~3年期間の、中・長期経営計画の中で、今期を、また当月をみつめることである。
あわせて3~6カ月先の動向から、的確、適切なチェックを行って、先見(チェンジ)→先手(チャンス)→先攻(チャレンジ)の行動をする必要がある。
先見とは時間の先取りであり、先手とは知恵を結集することであり、先行とはライバルをリードして業績を先取りすることである。
(3)経営会議の活用
経営会議の有用性については、議論を持たないが、目的をないがしろにしてはまったく意味がなくなる。
そもそもの目的をもう一度、認識いただきたい。
< 経営会議の目的 > ・ 経営計画どおりの成果必達 ・ 結果とその計画の差異の発見と、それを解決する具体策 ・ 経営計画意識の自覚 ・ 先行管理(先見→先手→先攻)、差額挑戦の実践策の検討 ・ トップ、経営幹部の考え方、会社の方針=経営価値判断基準の周知徹底 ・ 各部門間の問題について調整 ・ 経営幹部の全社的視野と認識に立った対応行動力 |